出産時の処置の一つに“会陰切開(えいんせっかい)”というのがあります。
気にしてない人も多くて不思議なんですが、絶対に必要な処置ではありません。
でも、ほとんどの産婦人科では“切り”ます。
切ると言っても1センチ程度で、赤ちゃんの頭が見えてきて出るかなーって時にちょきん、と切ってスムーズに出る助けをするのです。
これは会陰裂傷を避けるために予防的に施されるものだと説明されます。
会陰裂傷は文字通り会陰が出産時に裂ける現象で、ひどい方は肛門まで裂けたという例も聞いたことがありますが、自然に避けた傷よりは鋏で切るほうが跡が残らずにキレイにふさがるそうです。
この縫合も最近では溶ける糸を使用されるのがほとんどなので、抜糸の苦痛はありません。
…となると何故会陰切開がイヤなのか、却って不思議がられたりするんですが、助産院で会陰切開というのはあり得ません。
なぜなら切開というのは医療的措置なので、助産院では資格がないからです。
それなら助産院で産んだ方は全員とはいかないまでもほとんどが会陰裂傷を起こすのかというと、そうではありません。
会陰切開がなくても全くの無傷、あるいはほんのささやかな傷(5ミリに満たないような)程度で済む例がほとんどです。
そもそも赤ちゃんを産むための仕組みを持つ女性の体は、出産時には赤ちゃんの頭が出る分だけ伸びるように出来ているのです。
呼吸法とリラックス、それから誘導に会陰保護で助産師の方はほぼ無傷で出産させる技術を持ってらっしゃいます。
中には呼吸の誘導とリラクゼーションだけで、産婦に触れることなく無傷で出産させられるベテラン助産師さんもいらっしゃるのです。
しかも、4000gを超す大きな赤ちゃんを。
もし無傷で産めるのなら、断然その方法を選びたい、と単純に考えたままんではありますが、無傷出産は産後のカラダが楽ですし、何より、女の子がよくやる座り方―正座から足をひらいてペタンと座るやつ、が出産翌日から苦もなく出来るというのも凄いと思いました。
だって、皆さん円座使ってらっしゃるでしょう。いらないんですよ、全然。
ままんが初めて行った産婦人科医院では、会陰切開のことについても質問すると、
「初産婦さんは切ります、経産婦さんなら切らない場合もあるかもしれません」
と、ほぼ誰かれなしに切るんだなーと思われる回答でした。
そこで切られては適わないと必死になって助産院を探し(開業助産院は少ないんですよね)、頼み込んで出産を引き受けていただきました。(その助産院さんは紹介なしでは断られる場合がほとんどだそうです)
ただ、母と義母は“助産院”という選択には不満だったようです。
これだけキレイで設備の整った産婦人科があるのに、イマドキ助産院なんて心配だと考えたのでしょうね。
でも出産は病気じゃないし、医療が必要とはままんには思えませんでした。
命の自然な営みなんですから。
現代では、「自然に…」を選択する事が却って不自然に映ってしまうこともあります。
でも生命は自然から与えられたもので、決して人間が生み出せるものではないのです。
胎内に別の生命を宿す女性はそのことを実感できる存在です。
妊娠、出産を機会にちょっと自然や命の存在を見つめなおすと、より自分らしい生き方に近づけるんじゃないかな、とままんは日々思っています。